director's voice

su-nao homeさん(陶芸)

華やかな前川わとさんの器の次は、
シックな渋い器づくりに特化している
su-nao homeさんからのメッセージをご紹介します。
大阪高槻からやってきてくださいます。

Q
su-nao homeさんは「工房からの風」に、
どのような作品をお持ちくださいますか?

A
2015年に個人の手作りの陶器ブランドとして「su-nao home」を立ち上げました。
「普段使い」をコンセプトに、軽く、重なり良く、食材の色の映える、
金属と陶器の中間のような肌感のマットな黒一色の器を展示いたします。

su-nao homeの器が暮らしの中にで毎日使われ、
使い手の暮らしの一部になれると幸いです。

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マットな黒一色という潔さの作品展開をされていますが、
緊張感を求めた黒というよりも、
食卓、暮らしになじむ穏やかな黒い器ですね。
黒だけれど生成り、みたいな印象。
まさに、素直な暮らしの器です。

Q
su-nao homeさんにとって「工房からの風」は、どのような風でしょうか?

A
作家たちがそれぞれ吹く違った風。
強く猛々しい風、季節の匂いを運ぶさわやかな風、
静かに流れる優しく柔らかな風、
感覚を研ぎ澄まさないと気づけないような綺麗な微風・・・

それぞれ別々の場所で吹いていた風が1カ所に集まり、
そして大きな風となる野外展示会が「工房からの風」だと感じています。

su-nao homeが、誰かにとって心地よい風であれるように、と願っています。

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ほんとうにそうですね。
個性がいろいろ。
でも重なり合って響きあう。
2016年の工房からの風のオーケストラが間もなく開演といったところです。

Q
su-nao homeさんのお名前、あるいは工房名についての由来、
またはエピソードを教えてくださいますか?

A
「simple」

余計なものを削げるだけ削ぎ落とした後に残る、
シンプルなものに美しさがあると思います。

以前「simple」を日本語にすると、
「素直」だということを読んだことがあり、
ずっと心に留まっています。

自分自身の考え方、在り方、生き方も
「simple=素直」でありたいと思っています。

ごく個人的なことですが、
2人の子供の名前に「素」と「直」の文字をそれぞれ入れています。

そして「home=家・家庭」。

使い手の方々の食卓で、毎日のお料理の相方のような器として、
日々の暮らしで使ってもらいたいという思いを込めて名付けました。

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素も直も、とても素敵な言葉。
お子さんのお名前、伺ってみたいです。

su-nao homeさんの出展場所はニッケ鎮守の杜の中。
galleryらふとと花壇の近くです。

ホームページはこちらになります。
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text sanae inagaki